ブログ
Blog
ブログ
Blog
こんにちは! 三宮 トアロード沿いにあります神戸北野Nデンタルクリニックです。
最近このような質問をされることが増えてまいりました。
「ラウリル硫酸ナトリウムって危険なんですか?」
ここ数ヶ月で増えてきた印象がありますので、メディアやSNSなどで取り上げられたのでしょうか?
そこで今回はラウリル硫酸ナトリウムについて解説です!
①ラウリル硫酸ナトリウムとは?
洗剤やシャンプー・歯磨き粉などに含まれる代表的な成分であり、いわゆる界面活性剤です。歯科では一般的に発泡剤・洗浄剤として習います。
シャンプーや歯磨き粉を使うと泡立つと思いますが、大雑把に言うと泡立たせる成分となります。
他にも乳化剤としても使われており互いに混ざり合うことのない成分同士を混ぜ合わせてくれる役割を持っています。
その他、工業用の洗剤やエンジンの油落としなど幅広く使用されています。
②何が問題視されている?
ラウリル硫酸ナトリウムは汚れを落とすための非常に重要な成分となります。発泡作用による高い洗浄力を発揮しますのでより効率的に汚れを落とすことが出来ます。ただ、その高すぎる洗浄力が故に肌や粘膜などに悪影響が出たり、環境への悪影響が心配されているのです。
実際、ラウリル硫酸ナトリウムに対する記事などを確認すると上記のような懸念点に加え、発がん性についても論じられている傾向にあるようです。 発がん性に関しては長らく論じらていますが、結局のところ発がん性はないと報告されています。それでも一度、発がん性があるかもしれない、と報じられるとその考えは残ってしまうので誤解が生じているものと思われます。
③実際どうなの?
ラウリル硫酸ナトリウムについては、発がん性も低く、長らく使われていますが危険性は低いと結論付けられています。
ただし、気をつけていただきたいのは皮膚や眼、口の中に対する悪影響は少なからずあるだろうと言うことです。
洗剤で食器を洗っていると手荒れを起こしたり、眼に入ると強い痛みが生じると思います。また、発泡作用の強いシャンプーを使用すると人によっては頭皮湿疹ができたりすることは分かっています。
歯磨き粉で言えば、ラウリル硫酸ナトリウムの影響により口腔乾燥を引き起こしたり、口内炎が発生することもありますし、発泡すると口の中全体に歯磨き粉が拡がるので、磨いた気になってしまうと言うのも大きな問題となっています。
実際、私も強い発泡作用のあるシャンプーで頭皮湿疹が出たりするので、頭皮に優しいシャンプーを使ったりしています笑
また口腔乾燥症の方にラウリル硫酸ナトリウムの入っていない歯磨き粉の使用を勧めたところ、乾燥症状が和らいだという経験もあります。
ですので結論付けると、通常の使用であれあば発がん性のような心配はしなくてもおそらく大丈夫で、何か深刻な影響が出ることはまずないだろうと思われます。
しかし、人によってはその強い作用により、肌荒れや湿疹・口腔乾燥症などを引き起こす可能性はあるだろう、といった感じでしょうか。
もし、手荒れを起こしやすかったり、頭皮に湿疹が出やすい、口内炎ができやすい、などといった自覚のある方はラウリル硫酸ナトリウムを避けてみるのも良いかもしれません。
以上、簡単ではありますがラウリル硫酸ナトリウムについてでした。
さまざまな意見があるとは思いますが、研究や論文など調べてみた結果はこんな感じでした。今後の研究次第ではまた変わってくると思いますので私自身も追い続けていきたいと思います!
最近の投稿