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国民皆歯科検診について

 こんにちは、神戸市中央区中山手通にあります、神戸北野Nデンタルクリニックです!

先日、政府の方針として令和7年度を目標に『国民皆歯科検診』を導入する予定と発表がありました。

まだ、未決定のようですが1年に1度の歯科検診を義務化する、といった内容のようです。

検査内容や具体的な案などは何も示されていませんが、歯科医院にとっても大きな話題となってきそうです。

そこで現在の歯科検診の状況とこの政策への見解を私なりに述べてみようと思います!

 

 ちなみに現在の定期検診受診率ですが、過去1年間で何かしらの検診を受けた割合は50%ぐらいと言われています。この数字が多いか少ないかは個人の感想になりそうですが、私自身としてはかなり増えてきたなーという印象です。

 現在は、歯周疾患検診と称して、各自治体が40代 50代 60代を対象に10年に1度受けられる歯科検診の無料クーポンが配布されています。(神戸市の場合です。他の自治体は少し異なるかもしれません。)

神戸市 40・50歳歯周疾患検診 広告 | natutalpermanent

 この歯周疾患検診が厄介で、これの受診率はなんとわずか5%なのです。恐らく知らない方もいらっしゃると思います。

神戸市のみの話かもしれませんが、この検診は視診や簡単な検査内容のみとなっており、レントゲンやクリーニングなどは内容に含まれておりません。

 また、行える歯科医院も実質、歯科医師会に加入している医院のみとなっているため、最近できた歯科医院では受けられない場合も出てきます。この検診のために歯科医院を転院する人は少ないでしょうし、そもそも歯科医院でしっかり検診を受けている人はこの無料検診をわざわざ受ける必要がありません。 政府や自治体が勧めているこの検診は形骸化してしまっているのが現状です。

 1年に1度義務化するのであれば、どこまで政府が検査費用を負担するのか。

 全ての歯科医院で検診可能なのか。

 検査項目は実用的で実態に即しているのか。

など注目すべき点は多々ありそうです。

 

 また、この義務化のねらいとして歯周病を早期発見、治療、コントロールすることにより、歯周病との関連が深いとされる他の疾病の発生率を抑え全体の医療費を抑えたい、というのがあるようです。

 歯周病が関連していると言われる疾患は多くあり、糖尿病・感染性心内膜炎・脳梗塞・早産・関節リウマチ・誤嚥性肺炎など(エビデンスがあるのは糖尿病・心内膜炎・誤嚥性肺炎のみ)日本人を悩ます病気ばかりなのです。

これらの疾患に直接関与することはもちろんですが、日本人が長年軽視してきた歯周病にアプローチすることで、より効果的に抑えることができるのではないかと考えているようです。そもそも残っている歯の数が多い方が、かかる医療費が少ないというデータもあるようです。

 

 年に1度でも歯科検診を受けることで、自身の口の中の状況を把握することができ、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療が可能となるだけでなく、国民の皆さんの意識が少しでも口の中に向けられることで虫歯や歯周病を更に減らす効果があるのではないかと私は期待しています。

 研究データからすると年に1回の歯科検診では歯周病などを抑える効果は大きくない、とされています。ベストなのは3ヶ月に1回程度です。 ですので、この政策が全て!ではなく、この検診をきっかけとして定期的に歯科医院へ通う人が増え、国民の予防への意識が更に高まり、皆さんのお口の中の健康が保たれるようになれば良いな、と私は願っております。

 

 決して政策や医療費削減のための政策ではなく、国民や現場の歯科医師の声に耳を傾けより良い制度が導入されると良いですね。

 

神戸北野Nデンタルクリニック

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