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抗生物質って本当に効くの?|神戸北野Nデンタルクリニック

抗生物質って本当に効くの?

  こんにちは!神戸市中央区 北野 元町 トアロード沿いにあります神戸北野Nデンタルクリニックです!

 今日は抗生物質の効果についてのお話です。

 風邪などを引いて病院へ行くと一昔前までは、総合感冒薬(いわゆる風邪薬)、消炎鎮痛剤、抗生物質などを処方されることがほとんどだったと思います。風邪の菌を殺すために、抗生物質を飲む、というのが一般的ではなかったでしょうか。薬のイラスト

 しかし、風邪の原因の80%〜90%がウイルスと言われており、ウイルスではなく細菌を殺す働きのある抗生物質は風邪そのものを治すことに関してはあまり効果がないと言われています。  最近では耐性菌の発生を防ぐために抗生物質の安易な投与を避けて、身体の免疫機能を促進させるために漢方薬などが処方されることも多くなってきています。インフルエンザとは食中毒の原因(黄色ブドウ球菌)/前橋市左 インフルエンザウイルス 右 S.aureus黄色ブドウ球菌

 ただ、抗生物質を投与する理由として、細菌感染を併発していると考えられる場合や、ウイルス感染により免疫力が低下したことによる細菌の二次感染を防ぐ場合がありますので、医師の指示に従っていただくのが一番かと思います。

 歯科の分野における抗生物質の投与ですが、実は歯科においても安易に抗生物質を投与してしまうことが多く問題になっているのが現状です。

 

 歯科においては炎症の原因になる微生物が風邪とは違い細菌であることがほとんどです。そのため、歯周病による歯茎の腫れにはアジスロマイシン(ジスロマック)、歯周外科後の感染予防としてアモキシシリン(サワシリン)、抜歯後の感染や親知らずの炎症・顎骨の炎症などにセフカペン(フロモックス)やレボフロキサシンなどが効果があるとされ広く使われてきました。 実際、私の経験上、上記に述べた抗生物質の投与に関しては効果があると思っています。

 しかし、健康な人に行う単純な抜歯後の感染予防や、軽度の歯茎の腫れへの処方、根管治療後の処方などに関しては抗生物質を投与してもほとんど効果がないと言われています。  でも実際には、昔からこういう場合に処方されてきた歴史もあり、なんとなく不安だ、ということでほとんどの歯科医院で安易に抗生物質が処方されているのが現状です。  私自身もこのようなケースには最低限の処方に留めており、十分説明をした上で処方しないこともあります。

 抗生物質は細菌感染に対し絶大な効果を発揮します。おそらく人類の発展にも大きく関わってきた重要なものです。しかし、細菌も生き残るためにこの抗生物質に対し様々な対抗策をうってきます。いわゆる耐性菌の出現であり、病院での集団感染や免疫力の低下した人への感染が起きることもあり、時折問題となっています。いざという時に頼みの抗生物質が効かないとなると今まで助けられていた命が助からない、ということも起こり得ます。

 我々処方する側も常に情報をアップデートし、昔の流れに従い続けるのではなく最新の正しい医療を届けて行かなければなりませんね。

 抗生物質はもちろん効果があるものでありますが、その処方に関しては正しく行われるべき、といったところでしょうか。

 以上お読み頂きありがとうございました! 様々な意見がある分野だと思いますので気になった方はご自身でもぜひ勉強してみてください!

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